江戸川橋、早稲田、後楽園、護国寺、飯田橋、新宿区、音羽、関口、水道、小日向、目白台、椿山荘、早稲田大学、神楽坂、新目白通りのオフィスにお勤めで、腰痛、ぎっくり腰、坐骨神経痛、便秘、冷え性、足の痺れにお悩みの方、もしくは骨盤矯正をご希望の方はお気軽にお立ち寄りください
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サスペンス映画などで、犯人が捕まったのに事件は続いていき、実は陰で糸を引く黒幕がいて、しかも意外な人間でビックリ!なんてことありますよね。黒幕はその世界に自然に溶けこんで目立たず、むしろ善人を装いながら裏では他人を操ったり濡れ衣を着せたり、正体を隠したまま「やりたい放題」の嫌なヤツです。実はそんな「黒幕」が「体のゆがみ」にもサスペンスさながらに存在します。
見た目で他人の体のゆがみを調べる場合、もしあなたならその人のどこを見て判断するでしょうか?まずは立った状態で全身をぐるっと見渡すかもしれません。そして両肩の高さの違いや猫背などに気づくでしょうし、O脚であればそれもすぐ目に留まると思います。では背骨のゆがみはどうでしょうか?手で背中や腰の中央を触るとボコボコした骨の感触が上下に連なっているのがわかると思いますが、もしその並び方に曲がっているような違和感を感じれば、その背骨はズレている可能性があります。
ちなみにカイロプラクティックの学校では入学して間もない学生には「背骨の感触を知る」授業を初期の段階で行います。ほとんどの学生はすぐその場で感覚をつかめますし、遅い人でも数分程チャレンジすればわかるようになります。要領が良い学生であれば「ここで曲がっている!」とすぐにゆがみを発見してしまいます。
実は背骨のゆがみがわかるようになることは意外に簡単で、学校のように毎日多くの人の背骨に触れられる環境があれば数ヶ月ほどでかなり詳しく判断できるようになります。しかしその「わかりやすさ」こそが「背骨の曲がった部分を見つけて、その背骨を矯正する」という安易な施術スタイルがこの業界に多く広まっている原因の1つになっているともいえます。
本来カイロプラクティックでは「ゆがみ(関節のズレ)」についてメジャーとマイナーという2種類に大別しています。熟練して全身のゆがみを理解できるようになると、体には意外に多くのゆがみがあることに気づきます。特にゆがみが多い人では、背骨の大部分の関節が複雑にズレている場合も少なくありません。しかし関節のズレには「補正作用」という「他のズレ(ゆがみ)をかばうためにズレている関節」が存在するため、どんなにゆがみが多い人でも全てを矯正する必要はなく、根本のズレを直すことで自然にかばっているゆがみは解消していきます(→「カイロプラクティック整体の問題点」)。
逆に言えば根本のズレを矯正しなければ他の補正によるゆがみは永遠に直らないということです。これって、実行犯をいくら捕まえても黒幕がいる限り事件が終わらないのと似ていると思いませんか?そこでカイロプラクティックでは黒幕を「メジャー」、実行犯を「マイナー」と呼び、一体どこがメジャーなのかを研究する試みが行われてきました。現在、検査法として体系立てられているものとして、関節の動きを重視して判定するモーションパルペーションや、体位の変化や刺激に伴う両脚の長さの違いの変化を利用して判定するアクチベーター・メソッドや、刺激に対する筋力の変化を利用して判断するアプライド・キネシオロジー(経絡も取り入れてます)などがあります。みつわカイロプラクティックではこれらとは異なる原理で検査を行いますが(→「他とは違うみつわカイロ」)、「メジャーを見つけること」という目的は全く同じです。
ちなみに「頸椎の〇番だけ直せば全身が直る」という理論をもとに、体のどこがゆがんでいても頸椎だけ矯正する一派もあります(個人的には、体の構造原理や病理を考えれば頸椎だけがメジャーになるということは考えにくいと考えます)。 このように様々な理論や方法で語られるメジャーとマイナーですが、その統一性の無さは逆に「未だ確実な検査方法が無い」という現状をあらわしています。
みつわカイロプラクティックではメジャーとマイナーは次のようなものと考えています。 まず第1に「メジャーは関節とは限らない」と考えています。例えば上半身を倒したり捻ったりしようとする時に、背骨を動かさずに行うことは不可能な構造になっています。また、膝と足首の中間(すね)で脚を曲げることもできないように、人の体は顔面部(表情など)以外の大部分は「関節の動きを伴ってしか動かせない」構造になっています。つまり何が原因でゆがんでも、必ず関節の見た目上のゆがみを伴うために関節のゆがみが目立ちますが、体は骨や関節だけでできているわけではありませんので、その他の部分にゆがみの原因があることも十分考えられます。さらに言えば「メジャーはゆがみとも限らない」と考えています(→「体がゆがむ時」)。
次に「機能的な違いがある」と考えています。人間は日常的に重力やその他の刺激を体に受けていますが、それらの刺激の多くは体にゆがみを与えることはありません。しかし一定の条件がそろうと、そう簡単には元に戻らない長期的なゆがみを作りますが(→「からだは簡単にゆがまない」)、その時に生まれたゆがみがメジャーです。そのメジャーによって体のバランス(重心)が崩れた状態で生活していると、それをかばうためにメジャーとは違う部分にゆがみを作って「バランスの帳尻合わせ」をしますが、この時につくられるのがマイナーです。その際にマイナーは本人の意思とは関係なく脳が勝手に「(メジャーのせいで)バランスが崩れた状態で、どうすればバランスを保てるか」を判断してゆがみを作ります。ということは、マイナーは脳の指示に従って臨機応変に対処できるわけですから機能的には正常な状態といえます。
イメージしやすいように「メジャーが骨盤、マイナーが腰椎」という単純な例で考えてみます。これは言い換えると「骨盤がゆがんだせいで、腰椎がゆがんだ」状態で、腰椎だけを矯正しても元に戻ってしまいますが、骨盤を矯正するだけで腰椎のゆがみも自然に元に戻る状態です。このようにマイナーはそれ自身が「かばったり、元に戻ったり」できるだけ「機能的に正常」な状態ですが、メジャーは手を加えなければ自分では正しい位置に戻せない「機能的に異常」な状態といえます。
またメジャーには、「症状(痛み)がある部分とは違う部分であることが多い」という特徴があります(ただし打撲など外傷性の場合は痛めた部分のすぐ近くにメジャーがあることが多いです)。先ほどの「骨盤がメジャーで腰椎がマイナー」の場合、通常は痛みやコリなどの症状は骨盤付近よりも腰のエリアに発症します。メジャーに症状が現れにくい原因は、「機能が異常」ということは「脳との感覚・運動的な情報交換に問題がある」ということなので、痛みなどの情報も正しく反映されないために症状を感じにくいということや、一般的にメジャーはそれほど大きな「ゆがみ」ではないにも関わらず、まるでテコのように作用しマイナーには大きい範囲のゆがみ(背骨であれば、誰にでもわかるような大きなゆがみ)として現れるために、それを支える筋肉などの組織に強く広範囲に負担がかかるためと思われます。
弊院では体に大きな不調を与えるもの全てに共通したものは、このような「正常な機能が損なわれた状態」だと考えています(腫瘍などの内科的なものも含めて)。表現を変えれば、形に異常があるという条件だけでは治療対象にはならないということです。ただし「形の異常」を伴ったまま生活することで、それに関係した部分に「機能的な異常」が現れる可能性はありますので理想的な状態とはいえませんが、骨格の矯正のように人体に変化を与える必要がある場合には、一見矛盾しているようですが「形の異常」よりも「機能の異常」を優先してケアすべきだと考えています(形の異常を伴うメジャーも多々あります)。そのため、みつわカイロプラクティックでは関節のゆがみなどの「形(見た目)の異常」によって施術部分を決めるのではなく、「機能の異常」(メジャー)をケアすることにより結果的に「形の異常」(マイナー)が改善していくことを目的にしています。